Matt & Toyomiさんのおうちから帰ってきて、部屋の掃除をした。今日はなんといっても、アパートの管理人のMelissaの検閲が入るのだ。アメリカには、意外にもなかなかよいお風呂やレンジ周りの洗剤がない。近所のスーパーに日本製「激落ちくん」というスポンジが売っていたが、これでこすってもお風呂のタイルの目地の汚れが落ちないよー、とパニックになる。なにしろ、Melissaには、風呂と台所はぴかぴかにしろと言われているのだ。しかし予想以上に時間がかかることが判明し、ほんとに焦り始めた。そのとき、近所からEllaが部屋掃除の手伝いをするといってやってきた。ゴミ捨てなどを手伝ってくれて助かった。
そうこうしているうちに時間となり、Melissaが部屋にやってきた。いろいろ見て回っていたが、レンジの一部は交換しなくてはならないので敷金から引くけど、あとはpretty goodだね、と。ふ〜〜、助かった。
これでアパート退去も全て終了である。最後がらっとした部屋をみると、2年前にこの部屋に引っ越してきた頃の不安な気持ちがよみがえる。あのときはまだ10月の末だというのに雪が降ってすごく寒くて、でっかいヒョウも降ってきて、何から何までびびっていた。
寝室の窓から差し込む朝の光も、木々の葉っぱごしに緑色にやわらいで、やさしく頬をなでるのであった。
N子さんはクリーブランドの街とコウちゃんの写真を並べた写真集を作ってくれた。M本さんもすてきな贈り物をくれた。ありがとうございました。
最後、二人で英語を習ったMarleneを突然訪れた。不在でもしかたないと思っていたが、運良く会うことができた。ottoはMarleneと会うのは半年以上ぶりだったが、最後に会うことができてよかった。Marleneの優しさは英語でのコミュニケーションに疲弊していた僕らをいつもいやしてくれたのだ。
夕方クリーブランド空港からシカゴへと向かった。シカゴでは同じようにシカゴでclinical fellowで働く大学同級生と夕ご飯を食べる約束をしている。最後のクリーブランドの夕焼けは見とれるほど美しい。思えば、5年前初めて今のボスの面接を受けに来たとき、病院から空港へと向かう帰りのタクシーの中からダウンタウンの街並みを見て、「果たして自分がここで働いて帰るときどう思うのだろうか」を考えたことを思い出す。やっぱり、一言では言えないくらい、良かった。その場その場では辛いときもあったはずだが、振り返れば楽しいことばかりで、後ろ髪を引かれる思いでいっぱいである。またアメリカで働くこともあるかもしれないが、ひとまずはピリオドを打つということ。自分にも家族にもまだまだチャンスも時間もたっぷりある。とりあえず、Good Bye, America!