2009-05-29

5/29 信頼

今、術後の患者さんで創部感染から膿瘍を形成してきわめて状態が悪い人がいる。ざっと流れを列挙しても、術後創部から髄液漏→皮下および硬膜内膿瘍→痙攣重積→心肺停止→蘇生→急性腎不全→緊急手術→抜管→ARDS→再挿管→肺塞栓→IVCフィルター留置→髄液漏再発... とてもつらい。もっと辛いのは彼と家族だろう。彼の奥さんは、毎日病院の狭くて硬い廊下のいすに座って毛布を膝に掛けて、寝泊まりしている。毎日会って病状を説明しているけど、必ず「ドクターの体は大丈夫?」と心配してくれる。彼は僕と同い年だし、根拠もないけど必ずよくなってくれると信じている。そして、あなたたち夫婦から学ばせてもらっている。英語が達者じゃないのが、これほど悔しいと思ったことはない。

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